「未経験から事務職を目指すなら、資格は取った方がいい?」
「事務職に有利な資格ってどれ?」
「MOSと簿記3級なら、どっちを取ればいい?」
未経験から事務職を目指すとき、悩みやすいのが資格です。
結論から言うと、事務職への転職に資格は必須ではありません。
資格がなくても応募できる事務職求人はありますし、資格を持っているだけで採用が決まるわけでもありません。
ただし未経験者の場合、実務経験がない分、資格を取得したり勉強したりすることで、「事務職に必要なスキルを身につけるために準備している」ことを伝えやすくなります。
特に候補にしやすいのが、MOSと日商簿記3級です。
一般事務・営業事務を目指すならMOS、経理事務・経理補助まで視野に入れるなら日商簿記3級を優先すると選びやすいでしょう。
この記事では、未経験から事務職を目指す人向けに、おすすめ資格5選と、自分に合った資格の選び方を解説します。
この記事の結論
事務職に資格は必須ではありません。
ただし、未経験から事務職を目指すなら、MOSまたは日商簿記3級が有力候補です。
一般事務ならMOS、経理系なら簿記3級を軸に、応募したい求人から逆算して選びましょう。
この記事でわかること
- 未経験から事務職を目指す人に資格は必要なのか
- 事務職に役立つおすすめ資格5選
- MOSと簿記3級ならどちらを選ぶべきか
- 目指す事務職別のおすすめ資格
- 資格なしでも事務職に応募していいのか
- 資格を履歴書・自己PRで活かす方法
未経験なら、まずどの資格がおすすめ?
迷ったらMOSか日商簿記3級から考えてみましょう。一般事務ならMOS、経理事務や経理補助に興味があるなら簿記3級がおすすめです。
事務職に資格は必要?資格なしでも転職できる?
事務職に転職するために、必ず資格が必要というわけではありません。
一般事務や営業事務などでは、資格の有無だけではなく、基本的なPC操作、正確な事務処理、電話・メール対応、コミュニケーション力なども見られます。
そのため、資格を持っていないから事務職に応募できない、と考える必要はありません。
一方で、未経験者には「事務職として働いた経験」がありません。
そこで役立つのが資格です。
たとえばMOSを取得していれば、WordやExcelについて学習したことを伝えやすくなります。
日商簿記3級なら、仕訳や会社のお金の流れなど、経理の基礎知識を勉強していることを示せます。
資格の考え方
資格は「これさえ取れば採用されるもの」ではありません。
未経験で不足している知識やスキルを補い、転職準備をしていることを伝える材料として活用するのがおすすめです。
もうひとつ大切なのが、資格取得を待ってから転職活動を始める必要はないということです。
未経験歓迎の求人で条件が合っているなら、資格の勉強と並行して求人を探しても問題ありません。
資格取得そのものをゴールにせず、転職活動のための準備のひとつとして考えましょう。
未経験から事務職を目指す人におすすめの資格5選

未経験から事務職を目指す人が候補にしやすい資格は、次の5つです。
| 資格 | 特に向いている仕事 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| MOS | 一般事務・営業事務・事務全般 | ★★★★★ |
| 日商簿記3級 | 経理事務・経理補助・営業事務 | ★★★★★ |
| ITパスポート | IT事務・IT企業のバックオフィス | ★★★★☆ |
| 秘書検定 | 受付事務・総務事務・一般事務 | ★★★☆☆ |
| FP3級 | 金融・保険・不動産系の事務 | ★★★☆☆ |

重要なのは、「一番すごい資格はどれか」ではありません。
自分が応募したい事務職で使いやすい資格を選ぶことが大切です。
一般事務ならMOS、経理事務なら簿記3級、IT事務ならITパスポートというように、目指す仕事から逆算すると選びやすくなります。
おすすめ資格1:MOS|一般事務を目指すなら有力候補
MOSは、Microsoft Office Specialistの略で、WordやExcelなどの操作スキルに関する資格です。
未経験から一般事務や営業事務を目指す人にとって、候補にしやすい資格のひとつです。
事務職では、データ入力、表作成、資料作成、売上管理などでWordやExcelを使用することがあります。
求人票でも「Excel基本操作」「Word・Excelが使える方」などの条件を見かけることがあります。
特に「PCを使った仕事をしたことがない」「Excelに自信がない」という人なら、資格取得だけではなく、MOSの勉強を通して実際にExcelやWordを操作することに意味があります。
MOSが向いている人
MOSが向いている人
- 一般事務や営業事務を目指している人
- ExcelやWordに自信がない人
- PCを使った仕事の経験が少ない人
- 履歴書でPCスキルを伝えやすくしたい人
ただし、MOSを持っているだけで「実務でExcelを使いこなせる」と判断されるわけではありません。
資格取得後も、表作成、SUM関数、AVERAGE関数、並べ替え、フィルターなど、実際の事務で使いそうな操作を練習しておくと安心です。
おすすめ資格2:日商簿記3級|経理事務・経理補助を目指す人向け
日商簿記3級は、会社のお金の流れや会計の基礎を学べる資格です。
仕訳、勘定科目、売掛金、買掛金、決算の基礎などを学ぶため、経理事務や経理補助に興味がある人と相性があります。
一般事務でも、請求書処理や経費精算など、お金に関する業務を担当することがあります。
そのため、一般事務だけでなく、将来的に経理系の仕事へ進みたい人にも使いやすい資格です。
簿記3級が向いている人
簿記3級が向いている人
- 経理事務や経理補助に興味がある人
- 請求書・経費精算などに関わる仕事を目指したい人
- 数字を扱う事務に挑戦したい人
- 一般事務から専門性を広げたい人
- 将来的に経理職も視野に入れている人
簿記3級を取得したからといって、すぐに経理の実務ができるわけではありません。
それでも、未経験から経理系の仕事を目指す場合には、会計の基礎を学んでいることを伝える材料になります。
MOSと簿記3級ならどっちを取るべき?
未経験から事務職を目指す人が特に迷いやすいのが、「MOSと簿記3級ならどっち?」という問題です。
結論は、目指す仕事によって変わります。
| 比較 | MOS | 日商簿記3級 |
|---|---|---|
| 一般事務 | ◎ | ○ |
| 営業事務 | ◎ | ○ |
| 経理事務 | ○ | ◎ |
| 経理補助 | ○ | ◎ |
| 身につく知識 | Word・Excelなど | 会計・仕訳など |
| おすすめな人 | PC操作に不安がある人 | 経理にも興味がある人 |
迷ったらこう選ぶ
一般事務を中心に探す → MOS
経理事務・経理補助も探す → 簿記3級
PC操作そのものに不安がある → MOS
将来的に専門性をつけたい → 簿記3級
もちろん、余裕があれば両方勉強する選択肢もあります。
ただし、転職するために必ず2つ取得しなければならないわけではありません。
資格集めに時間を使いすぎるより、まず自分が応募したい求人を確認しましょう。
おすすめ資格3:ITパスポート|IT事務・バックオフィスを目指す人向け
ITパスポートは、ITに関する基礎知識を幅広く学ぶ国家試験です。
プログラマー向けの専門資格ではなく、IT、セキュリティ、システム、経営など、仕事で使われるIT知識を広く学びます。
現在の事務職では、Excelだけでなく、社内システム、クラウドサービス、チャットツールなどを使うこともあります。
そのため、ITパスポートはIT企業の事務職や、IT寄りのバックオフィス職に興味がある人に向いています。
ITパスポートが向いている人
ITパスポートが向いている人
- IT企業の事務職に興味がある人
- IT事務や社内システム関連の仕事を目指したい人
- ITへの苦手意識を減らしたい人
- 将来的にIT系の仕事も視野に入れている人
注意点
一般事務だけを目指している場合、必ずしもITパスポートを最優先にする必要はありません。求人でExcelスキルが求められているなら、MOSやExcelの練習を優先する方が合うこともあります。
おすすめ資格4:秘書検定|ビジネスマナーを身につけたい人向け
秘書検定では、言葉遣い、電話対応、来客対応など、社会人として必要なビジネスマナーを学べます。
事務職では、PCに向かって作業するだけではなく、電話・メール・来客対応や、社内の人とのやり取りが発生することがあります。
そのため、社会人経験が少ない人や、ビジネスマナーに不安がある人には役立つ内容があります。
秘書検定が向いている人
秘書検定が向いている人
- 電話対応や来客対応に不安がある人
- ビジネスマナーを基本から学びたい人
- 受付事務や総務事務に興味がある人
- 社会人経験が少ない人
ただし、一般事務への転職を考える場合、秘書検定だけにこだわる必要はありません。
PCスキルに不安があるならMOSなどと比較して、自分に足りないものを補える資格を選びましょう。
おすすめ資格5:FP3級|金融・保険・不動産系の事務を目指す人向け
FP3級では、税金、保険、年金、金融、不動産、相続など、お金に関する幅広い基礎知識を学びます。
事務職全般で必要になる資格ではありません。
一方で、金融、保険、不動産など、お金に関する業界の事務職を目指す場合には、業務内容を理解するための基礎知識として役立つことがあります。
FP3級が向いている人
FP3級が向いている人
- 金融・保険・不動産系の事務に興味がある人
- お金の基礎知識を身につけたい人
- 応募したい業界がある程度決まっている人
- 将来的にFP2級も視野に入れている人
FP3級は「事務職だから取る」というより、金融・保険・不動産など、目指す業界に合わせて選ぶ資格と考えるとわかりやすいです。
目指す事務職別|おすすめ資格はこれ

「結局、自分は何を取ればいいの?」と迷ったら、目指す仕事から選びましょう。
| 目指す仕事 | 優先候補 | 理由 |
|---|---|---|
| 一般事務 | MOS | Word・Excelを使う仕事が多いため |
| 営業事務 | MOS | 資料作成・データ管理などに活かしやすいため |
| 経理事務 | 日商簿記3級 | 仕訳・会計の基礎を学べるため |
| 経理補助 | 日商簿記3級 | 請求・経費・仕訳などの理解につながるため |
| IT事務 | ITパスポート | ITの基礎知識を学べるため |
| 受付・総務事務 | 秘書検定 | ビジネスマナーを学べるため |
| 金融・保険・不動産事務 | FP3級 | 業界に関係するお金の知識を学べるため |
まだ目指す事務職が決まっていないなら
PC操作に不安があるならMOS。
経理にも興味があるなら日商簿記3級。
まずはこの2つから検討すると選びやすいです。
資格を取ってから応募する?勉強中でも応募していい?
未経験から事務職を目指す場合、資格を取得するまで応募を待つ必要はありません。
希望条件に合う「未経験歓迎」の求人が見つかったら、資格の勉強中でも応募を検討してみましょう。
履歴書や自己PRでは、取得済みの資格だけでなく、現在勉強していることを伝えられる場合もあります。
たとえば、「事務職を目指してExcelを勉強している」「日商簿記3級の取得に向けて学習している」と説明すれば、転職に向けて行動していることを伝えられます。
資格取得待ちにならないように注意
「MOSを取ってから応募しよう」「次は簿記も取ってから……」と資格取得を続けていると、転職活動を始めるタイミングが遅くなることがあります。
資格の勉強と求人探しは並行して進めるのがおすすめです。
資格より先に確認したい求人票のポイント
資格を選ぶ前に、一度求人サイトで実際の事務職求人を見てみるのもおすすめです。
求人票には、その企業が応募者に求めているスキルが書かれています。
求人票でチェックしたい項目
- Word・Excelはどの程度必要か
- 資格は必須か、歓迎条件か
- 電話対応・来客対応はあるか
- 請求書・経費精算などの業務があるか
- 未経験歓迎・職種未経験歓迎か
- 研修や教育体制があるか
たとえば、応募したい求人の多くに「Excel基本操作」と書かれているなら、MOSやExcelの学習を優先する理由になります。
「仕訳」「請求書処理」「経費精算」「簿記歓迎」といった言葉が多ければ、簿記3級との相性が良いでしょう。
資格選びで迷ったら
資格を取ってから仕事を決めるのではなく、目指す仕事を決めてから必要な資格を選ぶと、遠回りしにくくなります。
資格だけで事務職に転職できるわけではない

資格は、未経験から事務職を目指すときのアピール材料になります。
ただし、資格だけで採用が決まるわけではありません。
事務職では、次のような部分も重要です。
資格と一緒に準備したいこと
- Excel・Wordの基本操作
- 正確に確認しながら仕事を進める力
- 電話・メールなどの基本的な対応
- 報告・連絡・相談
- これまでの仕事で身につけた強みの整理
- 事務職を目指す理由
- 求人票を見極める力
特に未経験者の場合は、これまでの仕事で身につけた経験を事務職につなげることが重要です。
接客経験なら「丁寧な顧客対応」、販売経験なら「売上や在庫の確認」、製造業なら「正確さや手順を守る力」など、事務職に活かせる部分を探してみましょう。
資格を履歴書・自己PRで活かす方法
資格を取得したら、資格名を履歴書に書くだけで終わらせないようにしましょう。
未経験者の場合は、「なぜその資格を勉強したのか」「事務職でどう活かしたいのか」までつなげると伝わりやすくなります。
簿記3級を活かした自己PR例
自己PR例
未経験から事務・経理系の仕事を目指すため、日商簿記3級を取得し、仕訳や会社のお金の流れについて基礎から学びました。前職では、金額や在庫を扱う際に確認を徹底し、ミスを防ぐことを意識してきました。これまで培った正確さと簿記の知識を活かし、入社後も事務処理に必要なスキルを身につけていきたいと考えています。
MOSを活かした自己PR例
自己PR例
未経験から事務職を目指すため、Word・Excelの操作を学び、MOSを取得しました。学習では、表作成やデータ入力、基本的な関数などを練習しました。前職で培った丁寧な対応力も活かしながら、正確で効率的な事務処理ができるよう、入社後もスキルを高めていきたいと考えています。
キャリア再起動ラボ編集部の視点:資格は「応募したい求人」から逆算する
事務職に役立つ資格を調べ始めると、「これも取った方がいいのでは?」と迷いやすくなります。
しかし、資格の数を増やせば増やすほど、転職に有利になるとは限りません。
それよりも、応募したい求人をいくつか見て、企業がどんなスキルを求めているか確認する方が重要です。
Excelを使う求人が多いなら、MOSやExcelの練習を優先する。
経理補助の求人に興味があり、「簿記歓迎」「仕訳」「請求書処理」といった条件が多いなら、簿記3級を勉強する。
IT企業のバックオフィスに興味があるなら、ITパスポートを検討する。
編集部の視点
資格選びのスタート地点は「人気資格ランキング」ではなく、自分が応募したい求人です。
求人を見る → 必要なスキルを知る → 資格や勉強方法を選ぶ、という順番で考えてみましょう。
よくある質問
事務職は資格なしでも応募できますか?
応募できます。
求人の応募条件に資格が必須と書かれていなければ、資格がなくても応募可能です。
未経験歓迎求人なら、資格の有無だけでなく、PCスキルやこれまでの経験、仕事への姿勢なども含めて判断されます。
一般事務ならMOSと簿記3級のどちらがおすすめ?
一般事務を中心に目指すなら、MOSを優先しやすいです。
一方、一般事務だけでなく経理事務や経理補助にも応募したいなら、簿記3級を検討するとよいでしょう。
MOSと簿記3級は両方取った方がいい?
必須ではありません。
両方の知識が役立つ求人もありますが、まずは応募したい仕事に合う方を優先しましょう。
資格取得に時間をかけすぎて転職活動が止まってしまわないことも大切です。
資格を勉強中でも事務職に応募していい?
問題ありません。
応募条件を満たしている求人なら、資格取得前でも応募できます。
面接や自己PRでは、現在勉強している理由や身につけた知識を説明できるようにしておきましょう。
まとめ:事務職に有利な資格は「目指す仕事」で選ぼう
事務職に転職するために、資格は必須ではありません。
ただし未経験者にとっては、事務職に必要な知識やスキルを勉強していることを伝える材料になります。
資格選びで迷ったら、次のように考えてみましょう。
事務職別おすすめ資格
- 一般事務・営業事務 → MOS
- 経理事務・経理補助 → 日商簿記3級
- IT事務 → ITパスポート
- 受付・総務事務 → 秘書検定
- 金融・保険・不動産系事務 → FP3級
迷ったときの結論
まだ目指す職種がはっきり決まっていないなら、MOSか日商簿記3級から考えるのがおすすめです。
PC操作に不安があるならMOS、経理系にも興味があるなら簿記3級を候補にしましょう。
そして、資格を取ること自体をゴールにしないことも大切です。
資格の勉強・求人探し・応募準備を並行して進めることで、未経験から事務職への転職を現実的に進めやすくなります。
